よくある健康相談(犬・猫編)

よくある健康相談(犬・猫編)

肛門腺について

ご質問:「うちの子がよくお尻を床にこすりつけています。」「お尻の横に穴があいちゃった!?」

 犬や猫で、急にお尻を床にこすりつける仕草をする場合があります。その格好が変なのと、家のカーペットにこすり付けられると汚れて困るのと、そもそも病気なのか?と心配になられて来院される方が多くいらっしゃいます。
また、お尻をこすりつけていたと思ったら、肛門の横に急に穴が開いて血がでている、なんてこともあります。

 ペットがお尻を床にこすり付けるのは、肛門周囲に違和感が生じた時です。その違和感の原因としては、肛門の皮膚が痒い(できものやアレルギーなど)、肛門から寄生虫が出てきてムズムズする、肛門腺が溜まっている、の3つが主な原因となります。ここでは、それらの原因のうちの「肛門腺が溜まっている」についてご説明します。肛門の横に急に穴が開いてしまうのも、この肛門腺が関係あるのです。


肛門腺ってなに?

 肛門腺とは、肛門の横にある臭い物質を分泌する腺のことです。例えば汗を分泌するのは汗腺ですし、唾液を分泌するのは唾液腺ですが、肛門に向かって液体を分泌するのが肛門腺です。この肛門腺から分泌される物質は、1頭1頭で臭いが違うとされており、この臭いをお互いに嗅ぎ合うことで情報交換して挨拶をします。

【肛門腺】
肛門腺から分泌された分泌物を溜めているのが肛門嚢(こうもんのう)という袋です。これは肛門の4時方向と8時方向にあり、通常はうんちをする時にいきむことで、溜まっていた分泌物が一緒に排出されます。

日頃のお手入れは必要?
 一般的には1ヵ月に1回、肛門腺を絞ってあげることが推奨されています。
うんちをする時にきちんと排出できていれば、あえて絞る処置は必要ではないのですが、小型犬や猫(特に肥満・高齢)ではいきむ時に力がきちんと肛門腺に加わらず、排出されない場合があります。分泌物が排出されずに溜まったままだと、ドロドロとした物質に変化し、肛門腺での炎症を引き起こし、炎症によってさらに排出されづらくなる、という悪循環に陥ります。そして最終的に肛門嚢が破裂してしまうことがあるのです。

肛門嚢の破裂

 肛門の横に急に大きな穴が開き、出血したり皮膚の下の組織が見えてしまうこともあります。夜に見た時は気付かなくても、翌朝にはパックリと穴が開いていた、なんてこともあります。

 行き場を失った分泌物が、炎症で脆くなった肛門腺だけでなく、皮膚も破って外に出てきます。当然皮膚が破けていますので、痛みのせいで食欲や元気が落ちることもあります。

 肛門嚢が破裂してしまった場合には、炎症のもととなっている分泌物を洗い流す必要があります。また、炎症も起きていて化膿している場合もありますので、それらも洗い流して抗生物質などを使わなければいけません。

 もし肛門の横に穴があいていて、肛門嚢の破裂が疑われたら、速やかに動物病院を受診しましょう。そして何よりも、肛門嚢が破裂してしまう前に定期的に肛門腺を絞ってあげるのが良いでしょう。

肛門腺の絞り方

 大きく分けて二通りの方法があります。
一つは、肛門にティッシュをあてて、指で4時と8時の方向をぎゅっと押す方法です。これが一般的にされている方法です。
通常であればこの方法で溜まっている分泌物を出すことが出来ます。

 もう一つの方法は、肛門に指を入れて直接肛門嚢を圧迫して出す方法です。
ビニール手袋を装着して人差し指に油やジェルを塗り、人差し指を入れて、外の親指と中の人差し指とで肛門嚢を挟んで分泌物を出す方法です。
太っている場合や、フレンチブルドックなど(骨格的に肛門が奥まっている)の場合に有効です。

 ペットはあまり肛門を触られ押されたりするのは好きではありません。嫌がって肛門腺絞りが出来ない場合には、動物病院やペットサロンなどでやってもらいましょう。


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