よくある健康相談(犬・猫編)

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皮膚のしこりについて

ご質問:「うちのコの皮膚に‘しこり’がある!癌かしら!??」

 可愛いペットをなでていたら、ふと皮膚の表面にイボのようなものが触れて、腫瘍ではないかと心配になった飼い主様も多いのではないでしょうか?犬や猫たちも人間と同じように、心臓病にもなりますし腎臓病にもなりますし、そして腫瘍もできます。
 では、その体の表面にできた‘しこり’、どう対処したら良いのでしょうか?


しこりの種類と診断

 一般的に皮膚に出来る‘しこり’は、腫瘍ではないもの、良性の腫瘍、悪性の腫瘍(=癌)の3種類に分類されます。しかし見た目だけでは、腫瘍なのかどうか、悪性なのかどうか、を判断することは残念ながらできません。皮膚にしこりが見つかった場合、獣医師は問診・視診・触診を行って、いつからあるのか?色は?大きさは?触り心地は?といった状況を判断しつつ、さらに必要な検査に進みます。

Q:針を刺して調べれば、診断できる??

 しこりを調べる際に、一般的によく行う検査として、細胞診と言われる検査があります。これは、しこりに針を刺して細胞を採取して顕微鏡で観察します。
 この検査には良い点と悪い点があります。良い点としては、ワクチン接種などでも使う針を使用しますので、検査自体はあまり痛くない点です。麻酔もいりません。そして院内の顕微鏡で観察することが出来るので、すぐに結果が分かります。悪い点としては、しこりの一部分の細胞だけしか採取・観察できないので、「確定診断」を下せないという点です。
 ですが、確定診断は不可能でも、そのしこりが悪性の傾向を持っているのかどうか(=癌かも知れない)は判断することが出来ます。そのため、しこりが見つかった場合の多くは、この検査を実施しています

Q:どんなものが「癌」なの?

 癌は周囲に染み渡るように広がっていくため、皮膚の下にくっついているかどうか(固着と浸潤性)をまず触って確認します。周りの組織にくっついて、境目が分かりにくくなっているものはがんの可能性があります。そして、大きくなるスピードが速いかどうかを飼い主様に確認します。大きくなるスピードが速いものは癌の可能性があるからです。また統計的には、猫ちゃんの皮膚にできるしこりは悪性である確率が高いと言われています。
 しかしこれらはあくまでも予想でしかなく、見た目や経過や細胞診だけで確定診断を下すことは難しいのが一般的です。確定診断を下すためには、しこりの一部分を採取する方法や、手術で取り除いたものを専門機関に診てもらうことが必要です。

治療について

Q:癌じゃなければ、何もしなくていいの?

 では細胞診で「悪性の傾向なし」と判断されたら、何もせずに放っておいて良いのでしょうか?
もし腫瘍ではなく単なるイボだと判断されたのなら、おそらく放っておいても問題にはならないでしょう。

 しかし、良性であっても腫瘍の可能性ありと判断された場合、長い年月をかけて大きくなる可能性があります。そして大きくなってくると、そのしこりがある場所によっては非常に邪魔で、生活に支障が出る場合もあります。地面にこすれて出血してしまったり、足の付け根にあって歩くのに邪魔になったり。そのような場所にあるしこりは、大きくなる前に手術で取り除いてしまう、という選択も必要かも知 れません。
 また、細胞診で「悪性の傾向あり(=癌の可能性あり)」と判断された場合には、なるべく早く手術を受けなければならないこともあります。癌の特長の一つに、他の臓器へ転移する、というものがあるからです。ペットの元気や食欲が十分あったとしても、様子を見ていたら手遅れになるような悪性腫瘍もあります。

Q:手術以外に方法はないの?

 しこり自体の体積を小さくする、もしくはなくすには、外科的に取り除く手術以外に方法はありません。しかし、しこりが悪性ですでに転移していたり、癌の種類によっては放射線治療や抗がん剤治療などを選択する場合もあります。そしてなにより、ペットが高齢で持病などがあり積極的な治療方法に耐えられないような場合には、それ以外の方法を探すことがあります。腫瘍への免疫を高める免疫療法、痛みを緩和する治療など、様々な治療方法について飼い主様と相談し、そのペットに合った方法を探っていきます。

 もしペットの皮膚に‘しこり’を見つけたら、見た目だけで「大丈夫だろう」と放っておかずに、大きくなる前にまずは動物病院を受診されることをお勧めします。


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