診療案内

よくある健康相談(犬・猫編)

慢性的な嘔吐

ご質問:「うちの子、昔からよく吐くのよね~。胃が弱いのかしら?」

 飼い主様のこんな声を私たち獣医師はよく耳にします。でも、昔からよく吐くからという理由だけで「胃が弱い」で片づけてしまって良いのでしょうか?もちろん犬や猫にも感情があり、ストレスによる胃酸過多で吐くことはあると思います。また、ご飯をがっつき過ぎて、胃がびっくりして嘔吐することもあります。
 ですが、そのような原因の場合は、基本的には一過性であり数回吐いてしまえばスッキリと良くなることがほとんどです。ですから、「最近よく吐くなぁ」と飼い主様が感じるような慢性的な経過の嘔吐は、単純な胃酸過多ではない可能性があります。

では、動物の慢性嘔吐の原因となる病気にはどんなものがあるのでしょうか?

慢性嘔吐の原因

①胃内の異物
 変な物を食べてしまっても、吐き出せる大きさの物は嘔吐で出てきます。しかし、大きな物を食べてしまった場合、腸にも流れずに長い年月、胃の中に異物が留まることがあります。すると、胃の粘膜が異物によって慢性的に傷つけられるため、「たまに吐く」という症状が長期間続きます。

②食物アレルギー
 人間でもよく耳にする食物アレルギーですが、動物も人と同様に症状が様々な形で現れます。一番わかりやすい症状は皮膚や粘膜の痒みですが、それ以外にも、嘔吐や下痢といった消化器症状が現れる場合もあるのです。このように食物によって消化器症状を示す病気を「消化器型食物アレルギー」と言います。

③IBD(炎症性腸疾患)
 この病気は、免疫疾患の一つと考えられており、慢性の嘔吐や下痢を主な症状とし、様々な症状や合併症を引き起こす難治性の症候群です。残念ながら原因は解っていません。病気の初期は、元気や食欲はあるけれどたまに吐く、もしくは軟便が繰り返される、といった特徴のない症状です。この頃には一般的な治療に反応してすぐに治ります。しかし病状が進行すると、一般的な治療には反応せずに慢性化します。そして低タンパク血症などの重篤な合併症が引き起こされ、命にかかわることもあります。

④腎臓病などの内臓疾患
 腎臓や肝臓など、体の老廃物を排出する働きを持つ臓器が障害を受けたとき、体内に老廃物(毒素のようなもの)が蓄積され、胃の粘膜を傷つけることがあります。
この場合には、この内臓疾患の治療をしなければ症状が治まることはありません。

検査について

 以上のように、嘔吐という症状には、「うちの子は胃が弱い」と思っているだけでは見逃してしまう病気があります。そして胃や腸といった消化管は、健康診断などで実施する血液検査では病気が見逃されることの多い臓器です。一過性ではなく症状が繰り返される場合には、重大な病気がないかどうかを、血液検査だけではなく、レントゲン検査、超音波検査、内視鏡検査などを組み合わせて診断する必要があるでしょう。


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